モザイクの波紋
 
点頭てんかん(ウエスト症候群)になった女の子のおっかさんが綴る日常の一コマ
 



入院生活3週目

◇ママ、心配しないで!◇

娘の寝ているベットをはさんで担当のK先生と治療方針や今後の事について話していました。さいきんたまに唇のはしを少しだけ上げる表情-笑ってみえる-をときおりするようになってきた。今後どこまで回復するのであろうか?丁度運動機能障害の事について聞いていたところでした。うつ伏せになって無心に指しゃぶりをしていた彼女はなにを思ったのか、とつぜんごろんと勢い良く先生の方に寝返りをうった。ベットが揺れるほどの派手な動作でした。「何を心配しているの?私、こんなに動けるのよ!」そう語りかけているように見えました。

「はははっ!」そう笑うと先生は語りはじめました。採血するときに娘がいかに抵抗してあばれるか、廊下をこえて響き渡る声で泣くかということを。「この病棟では娘さんがいちばん大声ですね。」どうやら元気が良すぎるようです。とても嬉しく思いました。そっか、嫌な事は嫌だという意志はしっかりともっているんだ。痛い思いをすれば声をあげて泣く事もできるんだと。

◇事件発生!ぷかぁ~っ◇

いつものように嬉々として入浴させているときでした。とつぜん体が強張ったので発作なのか?と緊張しました。。。。。。。。。すると。。。。。。。ああっ!かわいいおしりのあいだからなにかがこんにちわをしているぢゃあありませんか!別の意味でパニックになりギャーッと叫んでしまいました。私の狼狽をよそにさらに気張り続け、りっぱなものを3つほど浮かせました。これが記念すべき、ゆるゆるではない大人並みの硬さをもつ物体-第1号でした。

◇ビタミンB6投与◇

ゾニサミドを投与できる最大量12mg/kg/dayにするとともに、ビタミン剤の大量投与をはじめました。この2剤が聞かなかった場合はホルモン療法(ACTH)をはじめる事になります。ACTHとビタミンB6を当時に使う事により、より良い結果が得られると統計的にでているからです。ビタミンB6は副作用が少ないといわれていますが、娘は頻繁に嘔吐するようになりました。

あふれる食欲は発病依然と変わらず、病院で出される豪華な離乳食(夕方1回)はもりもりと平らげます。あんまり美味しそうに食べるのでついつい与えすぎてあとで吐き戻したりするようになりました。

◇嘔吐◇

人間ポンプ。。。。そう呼びたくなるぐらい娘のはきかたは時に器用です。ミルクを飲んだ直後に発作をおこし、口から大量の透明の液体を吐き出しました。水?は与えていないしなぁ?先生に聞くところによると胃液ではないかということです。ミルクと薬を同時に与えても色のついた液体のみを吐き出す事もあります。ビタミン剤はオレンジ色。何度シーツを染めたことか!頻繁に嘔吐するのでとうとう「食事中止!」の点滴をされちゃいました。私に似て、食欲魔人の娘にはさぞかし辛かったことだろう。。。

◇発作◇

発病当初に比べると発作自体は弱いものになりました。体が不随意に硬直するたびに「っふっう」と声をもらすことも少なくなりましたし、発作の間欠時に泣き叫ぶこともなくなりました。でも、辛いんでしょうね。娘の目から、じわじわと溢れてくる涙が物語っていました。はやく発作がなくなるといいね。お薬が効いてくれるといいね。何度も何度も語りかけるのでした。

◇治療方針◇

頻度は変わらないまでも、徐々に発作は弱まってきました。しかし脳波は改善がみられません。既に有効血中濃度に達しているゾニサミドは有効ではないと判断され、とうとうACTH療法を試みる事になりました。劇的な効果が期待出来る反面、多くの副作用をはらんでいます。事前に医師との綿密な打ち合わせを行いました。



02/17(火) | トラックバック(0) | 入院生活 | 管理

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